切削か板金か、その判断。
厳しい公差と複雑さ
±0.025 mmの公差、複雑な立体形状、内部の造作、ねじ穴。ここは切削の領分です。
面積が大きく、費用は安く
広い平面、筐体、ブラケット、そして安く大量に。ここは板金の勝ちです。
両方のいいとこ取り
主構造は板金、そこに切削のインサートや形状を組み込みます。精度の要る取付点を持つ筐体でよくある構成です。
面積100 mm²の境目
合計でおよそ100 mm²までなら切削が張り合えます。それを超えると、同じような形状では板金のほうがたいてい安い。
工法をうまく組み合わせる。
ねじインサート
PEMインサートを圧入した板金パネル。薄板にねじ止めの受けができます。
切削による精密な形状
切削したブラケットを板金パネルに溶接するか締結します。安い構造体の上に精度のある形状が載ります。
混成の部品
切削部品を板金フレームに溶接します。産業機械ではよくある構成です。
接着で取り付け
切削した部位を構造用接着剤で板金に貼り合わせます。溶接熱による歪みが出ません。
複数のパネル
板金パネルを切削のブラケットでつなぎます。キャビネットや筐体でよくある構成です。
骨組みとカバー
切削した骨組みに板金のカバーを張ります。車体や機器の筐体でよくある構成です。
組立を楽にする。
公差の割り振り:厳しいほうは切削の形状へ、緩いほうは板金へ。通例、板金は±0.5 mm、切削は±0.05 mmです。
合わせ面:切削が正確な当たり面をつくり、板金がかさを担います。ピン穴もねじインサートも位置決め形状も、すべて切削でつくります。
熱影響部:板金を切削部品に溶接すればそれが生じます。切削の形状は溶接縁から5〜10 mm離して指定してください。
取り回し:併用の組立品には運搬用の治具が要ります。面取りした縁や、突き出た鋭い部分をつくらないといった配慮を設計に織り込んでください。
併用で浮く費用。
併用が安く上がる
よくある併用製品
よくあるご質問
かさばる形状と精密な形状を併せ持つ部品では併用が勝ちます。100 mm未満の小さな精密部品なら切削だけ。精度の要らないパネルなら板金だけ。そして精度の要る取付部を持つ中〜大型部品には併用です。
できます。よくある手法です。精度が要るならTIGで。熱影響部を5〜10 mm見込み、精度の要る切削形状は溶接部から離してください。板金は溶接熱で反るので、溶接中は治具で押さえます。
定番の解です。かしめ式のPEMインサートが薄板にねじを与えます。M3からM10まで、板厚もいろいろ。当社では標準で取り付けています。
3MやLoctite、Lordの構造用接着剤なら、熱で歪めずに切削品と板金を接合できます。応力が穏やかで、環境から守られていて、異種金属を組むときに向きます。
目安として、板金が費用の3〜4割、切削が5〜6割、組立が1〜2割です。精度の要る部位は切削のまま残しつつ、削る量を減らすのが最適化の勘所になります。
切削部位は±0.025 mm。板金の位置は通常±0.5 mm、丁寧にやって±0.2。併用する場合は切削の公差を保ったまま、板金側を±0.3 mmに収めます。
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